令和8年度 自伐型林業研修|チェーンソー取扱特別教育を実施しました

令和8年度の安芸太田町自伐型林業研修が始まりました。

今年度最初の研修として、10月3日・4日・10日の3日間、「チェーンソーを用いて行う伐木等の業務に係る特別教育」を実施しました。

今回は14名の方にご参加いただき、チェーンソーを安全に取り扱うための知識と技術を、学科と実技を通して学びました。

この研修は、安芸太田町から当会が受託して実施している「令和8年度 自伐型林業普及促進業務」の一環として行ったものです。

1日目|伐木作業とチェーンソーの基礎を学ぶ

10月3日は、安芸太田町役場東館で学科教育を行いました。

伐倒方向を決めるための受け口・追い口の基本をはじめ、伐倒時の合図や退避、かかり木の処理、造材など、チェーンソーを使った伐木作業に必要となる基礎知識を学びました。

また、チェーンソーの種類や構造、取扱い方法、点検・整備、ソーチェーンの目立て、振動障害についても学びました。

安芸太田町役場で行ったチェーンソー取扱特別教育の学科講習の様子
10月3日の学科教育。伐木作業やチェーンソーの安全な取扱いについて学びました。

チェーンソーを使う作業では、機械を操作する技術だけでなく、伐倒方向の判断や周囲の安全確認、退避方法などを理解しておくことが重要です。

実際の作業を想定しながら、安全に作業するための基本を確認しました。

2日目|チェーンソーの操作と点検・整備を実習

10月4日は、太田川森林組合に会場を移し、学科と実技を行いました。

午後から雨の予報だったため、当初のスケジュールを組み替え、午前中に屋外での実習を行いました。

防護ズボンやヘルメットなどの保護具を着用し、まずはチェーンソーの始動・停止、持ち方、作業時の姿勢など、基本的な操作を確認しました。

防護具を着用してチェーンソーの操作実習を行う受講者
防護具を着用し、チェーンソーの安全な操作方法を確認しました。

その後、丸太を使った切断に進み、切り口が引き違いにならないように行う合わせ切りや、突っ込み切りなどを練習しました。

丸太を使ったチェーンソー切断実習を見学する受講者
丸太を使った切断実習。基本姿勢やチェーンソーの扱い方を確認しました。

チェーンソーは林業に欠かせない道具ですが、使い方を誤れば大きな事故につながる機械でもあります。

基本操作や安全確認を一つずつ確認しながら、実際にチェーンソーを扱いました。

実習会場の太田川森林組合でチェーンソー操作の実演を見る受講者
屋外で行ったチェーンソー操作の実習。講師の実演を見ながら基本操作を確認しました。

午後からは予報どおり雨が降り始めたため、室内に戻り、チェーンソーの日常点検や整備について実物を使いながら確認しました。その後、関係法令などの学科を行いました。

太田川森林組合で行ったチェーンソー取扱特別教育の講習
実技の後、午後はチェーンソーの点検・整備・学科へ進みました。

チェーンソーを安全に使うためには、作業前の点検や日頃の整備も欠かせません。

エアフィルターやスプロケット、チェーンオイルなど、それぞれの役割や確認するポイントについて説明を受けました。

チェーンソーを囲んで点検と整備の方法を学ぶ受講者
実際のチェーンソーを囲み、点検・整備や目立ての方法を確認しました。

実際のチェーンソーを囲みながら、構造や部品の状態を確認しました。

座学で学んだ内容を実物と照らし合わせることで、点検や整備について理解を深めました。

チェーンソーの点検と整備を実演する講師と受講者
チェーンソーの点検・整備を実演。日常的に確認すべき箇所を学びました。

3日目|受け口・追い口、伐倒・造材の実技

10月10日は、気持ちの良い秋晴れのもと、太田川森林組合で最終日の実技を行いました。

この日は、これまでに学んだ伐木作業やチェーンソー操作の基礎を踏まえ、受け口・追い口の作り方や伐倒方向の確認、小径木の伐倒、かかり木の処理、造材など、実際の伐木作業につながる内容を中心に学びました。

秋晴れの太田川森林組合でチェーンソー実習の説明を聞く受講者
気持ちの良い秋晴れのもと、最終日の実技を行いました。

まず、立てた丸太を使い、講師から受け口・追い口の作り方について説明を受けました。

伐倒方向を定めるうえで、受け口の方向や深さ、追い口との位置関係などは重要なポイントになります。

立てた丸太の受け口と追い口について説明する講師と受講者
立てた丸太を使い、受け口・追い口の作り方や位置関係を確認しました。

説明を受けた後は、受講者が実際にチェーンソーを操作し、受け口・追い口を作る練習を行いました。

チェーンソーで立てた丸太に受け口を作る受講者
受講者がチェーンソーを操作し、受け口・追い口を作る練習を行いました。

一人ずつチェーンソーを扱い、姿勢やチェーンソーの当て方、切り進め方などを確認しながら実習を進めました。

立てた丸太で受け口と追い口の実習を行う受講者
姿勢やチェーンソーの当て方を確認しながら、一人ずつ実習を進めました。

その後は、小径木の伐倒や、かかり木が発生した場合の安全な処理方法についても実習しました。

実際の伐木作業では、予定どおりに木が倒れない場合や、他の立木に掛かることもあります。そうした状況を想定しながら、安全に対処するための基本を確認しました。

続いて、横に置いた丸太を使った造材・切断実習を行いました。

横に置いた丸太をチェーンソーで切断する受講者
丸太を使った切断実習。広葉樹のミズナラと針葉樹のスギの切り味の違いを体感してもらいました。

これまでの座学や基本操作で学んだ内容を、実際にチェーンソーを動かしながら確認していきました。

屋外で丸太のチェーンソー切断実習を行う受講者
受講者が交代しながら丸太の切断を行い、実際の作業を通して操作を確認しました。

3日間の特別教育を終えました

10月3日・4日・10日の3日間にわたり実施した、チェーンソーを用いて行う伐木等の業務に係る特別教育を終えました。

今回は14名の方にご参加いただき、伐木作業の基礎、チェーンソーの構造や点検・整備、安全な操作方法、受け口・追い口、小径木の伐倒、かかり木の処理、造材などについて、座学と実技を通して学びました。

所定の教育時間を修了した方には、最後に修了証を交付しました。 

※途中の講義を欠席された一部の方については、所定の教育時間を満たしていないため、今回の修了証交付の対象とはしていません。

今回参加された方の多くは、今後予定している作業道研修や伐倒・造材・搬出研修にも参加される予定です。チェーンソーの基礎から、作業道づくり、伐倒・造材・搬出へと、段階的に技術を学んでいただく研修につなげていきます。 

安芸太田町で森林に関わる人を少しずつ増やし、研修で学んだことをその先の実践につなげていけるよう、引き続き取り組んでいきます。

※掲載している写真は、参加者の皆さまに撮影およびホームページ等への掲載についてご了承いただいた上で掲載しています。